一人喋りの練習をしたくなり、自分の半生を一人で語っていたのですが急に感謝を述べたくなってしまったので筆を執る次第です。
自分は不登校経験者である。中学2年~3年にかけて一度も中学校へ通っていない。
きっかけはよく分からない。ただ覚えているのは昼休みの時間、校舎を一人で彷徨っていたこと。どうしようもない虚無の時間。図書室に行くのもおれのプライドが許さなかった。図書室は”そういう奴ら”がいる場所で、おれは同じだと思われたくなかった。だからただただ校舎を彷徨う。
耐えきれなかった。学校へ行っても一人なことにたえきれなかった。なんで不登校になったん?と聴かれることがたまにあるが、そのたびに俺は「ゲームにハマっちまって(笑)」とはぐらかしてきた。真相はかうだ。一人が、一人だと思われることが耐えられなかった。
そうしてお腹が痛いだとかなんだと嘘をつき学校を休み、終いにゃ立派な不登校の出来上がりってわけ。よく許されたなと言われるかもしれんが、根比べに勝ってしまったのだ。親は怒るが最終的には諦めた。最後に鍵をかけた自室の扉を凹むほどの強さでぶっ叩かれ、なんで学校いかないの…と泣かせてしまい、そこからおれの不登校生活は始まった。
あとはもうネトゲ三昧である。アニメ三昧である。ここらへんはしょうもないので割愛させていただく。ネトゲもソロでやっていたのでコミュニケーション能力はすぐに⓪になった。
月日は流れて3年生春。3年から行く、3年から…と言っていたがもちろんいけなかった。お前今までなんで休んでたん?が怖かったから。言われることもないでしょと思われるかもしれませんがとにかくこれが怖くていけなかった。
3年生は進路の年。しかし自分は現実から逃げるようにネトゲアニメネトゲ。将来の不安から逃げなきゃいけねえ。もうお先は真っ暗であることから目をそらし続けなければいけね。一心不乱にネトゲアニメ2ch。
ただ一つだけ変化があった。それは毎週担任の先生が家を訪ねてくること。本当に申し訳なかったのだが、毎週毎週来てくれていた。今でも申し訳ないと思う。余計な仕事を増やして、ほんとうにごめんなさい。
秋。その先生が「こんな高校あるんだけど、どう?」と示してくれたのが定時制高校だった。事情がある生徒を受け入れる系の学校で、なんと公立。ここでなら親の負担も減らせるし、高卒の資格も取れるし、好きなことも学べるとおれは期待を持ち始めた。
先生から「とりあえず志望理由書を書いてみて!」と言われたので原稿用紙に志望理由、思いを書いて先生に見てもらった。
「あなたには文才がある!」
お世辞だったのかもしれない、他の生徒と比べて多少良かっただけかもしれない。勇気づけるためのことばだったかも。それでもおれはこの言葉に救われた。自分の取り柄がようやく見つかったような、褒められるようなところがあったんだと思ったから。
この言葉今でも心にずっと残っている。感謝しかないはずなのに捻くれたことを書いてしまうが、この言葉のおかげで自分には文才がある!と思い込んでしまっている。だから未だにブログなんてものを綴るし、ワナビーになっている。子供の頃に褒められたことを一生誇るってそれ魚豊先生のファクトじゃないですかって自分を冷笑しちゃうこともあるけど、これだけは…取り柄であると思いたい。人生で初めて他人から褒められたことだから。だから、先生ありがとうございます。
ちなみに作文と面接での推薦入試は落ちた。文才はどこいったんだよ、文才は。
すったもんだあり、一般入試で無事合格した。その後、先生から例の志望理由書を卒業文集に載せてもよいか?と聞かれた。同級生に見られるのは嫌だったが、どうせ会うこともないのでOKの返事を出した。そこまでの作文だったのか…?という疑念とやはり認められて嬉しいという思い両方あった。
卒業式。おれら不登校組は体育館ではなく図書室で証書を渡された。そこで先生にも会っておめでとうと手紙をもらった。思春期真っ只中のため「アッッス…」などと言いながら逃げるように帰ったのは今でも心残りではある。
手紙の中身は激励の言葉。そしてこの1年間でのおれの様子についてだった。お先真っ暗絶望状態のおれが段々希望を持っていく様子について書かれていて、おれのことあんな短時間の面会でよく見てたんだな…と。俺ごときをちゃんと見ていてくれたこと、こんな手紙を書いてくれてありがとうつって一人で泣いたものです。今でもたまに読み返す。でも、対面で未だに感謝は伝えられてないんだよな。
最後のチャンスだったと思われる成人式後の同窓会(中学)におれは何故か中学通っていないのに出席した。しかし会場にいるのが居た堪れなくなり、先生を見つける前に逃げ帰ってしまった。ここでもまた悪癖が出てしまっているので、どうしようもない。
とにかく、とにかくおれの人生はあなたのおかげでなんとかなったも同然、感謝しかありません。ありがとう、先生。








